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2015年1月26日 (月)

死亡事故と高速道路施設の欠陥

   昨年、年の瀬の28日の夕刻、中央道の稲城インターの本線と出口の分岐点に設置されている分離帯に軽ワゴン車が激突して、運転していた55歳の男性と同乗していた父母(どちらも88歳)の三人が死亡する事故が発生しました。

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   警察の発表では、ワゴン車が分離帯に設置されていた緩衝材にぶつかって横転 したことが原因だとしています。
 
  緩衝材というのは、赤・白の模様をつけた黄色のポリタンクで水が入っていたようです。タンクいっぱいなのか半分位なのか分かりません。
 
  左の写真でお分かりのように、ポリタンクが、つぶれたり飛ばされたりしていますが、半円形だったガードレールが S 字に曲がりくねっていることにご注目下さい。
  ポリタンクに当たったことよりも、ガードレールの先端に当たった衝撃が大きかったことが推測されます。
Grchuouinaghi  事故前の様子がわかる写真をGoogleマップの中から見つけました。
 三角形に六個のポリタンクが紐でくくられています。
 
   正面から一番前のタンクに衝突すれば、次列の二個に衝撃が分散され、更に次の三個が最後のショックを引き受けます。
 
  しかし、ガードレールとポリタンクの間がこれだけ空いていたのではクッションの役割がほとんど果たされていません。路面が10cmほど高くなっていて、ポリタンクの座りが悪かったためにこの位置を選んだのでしょう。

   そのちょっとした注意の不足が死亡事故の原因になってしまったことを深く反省する必要があると考えます。 
Grtomeikawasaki_2  この写真は、東名川崎インター下り出口のGoogleマップのものです。
  これで十分とはとても言えませんが、ポリタンクを置くのであれば、この位置に置かなければ役に立ちません。

  最近、新東名には立派な衝撃吸収施設(下の写真・中央)が採用されているようですが、その実力の程はまだ分かりません。
   せめて古い東名静岡インターのもの(下の写真・左)位は安全対策の最小限と考えていただきたいと思います。

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Groldshizuoka_3
 
  ガードレールが関係する死亡事故を見ると、3年ほど前に、高架橋の高欄に取り付けられた鋼鉄製の遮音壁によって、観光バスが真っ二つに切り裂かれ多数の死者、負傷者を出したことが思い出されます。
Grslitslice   運転手の居眠りが直接の原因であることは明らかですが、バスが押し傾けながら走ってきたガードレールの端末が、高欄に固定されていなかったことが死傷者数を多くした決定的な理由になったことは明らかであり、元道路公団の一員だった者として誠に残念であり、 反省の念に駆られています。
 
(ホームページ 2012 年5月3日記事参照)

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