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2015年9月23日 (水)

東名「大和トンネル」の4車線拡幅

 9月の連休中は、東名・大和トンネルを頭にした渋滞が、上下とも約30kmに達した日が多かったようです。日本の高速道路の渋滞区間の筆頭に挙げられている箇所です。

Yanatotunnelin 左の写真(Googleによる。下の写真も同じ)のようにトンネルと言っても本線上に蓋をかけた形のもので長さは約280mです。

 厚木飛行場の滑走路の延長線上にあり、東名着工前の1961年に、米軍機が離陸に失敗して墜落、約800m南を走る相模鉄道の架線が切断される事故がありました。
 あたりは、当時まだ住宅もなく、人的な被害は無かったようですが、それがトンネル化の理由になっています。

 その後、東名開通後の1997年には、東名本線の北側約800mの住宅地に、厚木の滑走路を飛び立ってUターンし、相模湾に出る途上の米軍ファントム機が墜落炎上、3人の死者と6人の重傷者が出ました。パイロットはパラシュートで脱出。青葉台郊外に無事着地しています。
 最近、米軍機の利用が減っている様子で、危険は少なくなっている模様で、トンネルの必要性そのものを見直す必要もありそうな気もします。

 何れにしても、東名の設計速度は時速120kmが標準ですが、この区間は100kmになっていて、運転者がスピードを落としがちな場所であることは間違いありません。

 この9月2日に、神奈川県知事が国交相に、この区間を4車線に拡幅することを陳情し、太田大臣は、「関係機関による検討組織を立ち上げ、渋滞対策の具体化を急ぐこと」を、同日、黒岩知事に回答しています。

 この記事は、翌日、地元の神奈川新聞に掲載されましたが、残念ながら、他の報道機関で取り上げたところはなかったようです。

 その後、9月15日に国交省の関東地方整備局から、「神奈川県東名軸渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ」を作って具体的な対策の検討に着手すること、併せて17日に初会合を開くことが発表されています。

 結構なことですが、なぜ今まで放置されてきたのか不思議です。 新東名の東京〜厚木間の路線の目処が立たず、現東名にまで配慮が及ばなかったものと思われます。

 それにしても高速道路株式会社から、この区間の4車線拡幅について、全く何の声も聞かれなかったのが、不思議を通り越して腹立たしくなります。もっと積極的に国交省に申し入れるとともに、世論の喚起に努めるべきでは無かったでしょうか。

Tomeiebina4lanes  海老名SAから横浜に向けて約4kmの区間は、左の写真のように事実上、4車線に拡幅されています。
 SAから合流する車によって本線が渋滞しないように、合流車線を延長した部分です。
 レーンマークの破線が、合流車線であることを示しています。

 正規に4車線にするには、法律上「整備計画」の変更など面倒な手続きが必要でしょうから、国交省の出番になります。
 高速道路会社の判断で(国交省の了解は必要だったと思いますが)、この合流区間の延長を行ったのは立派です。

 大和トンネル前後の4車線拡幅が実現するまでの緊急措置として、海老名SAと横浜町田ICの上下両区間とも、現在のトンネルとその前後の車線幅員を絞って、この合流車線方式で事実上の4車線化はできないものでしょうか。勿論、トンネルの前後区間の規制速度を落とすことは必要でしょう。

 是非ともご検討いただきたいものです。

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