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2018年2月12日 (月)

ドイツ「有料道路」の拡大計画について

Tollcollectlogo_2
 昨年4月にも同様の記事が出ましたが、2017年12月13日のオランダのポートフォリオニュースが「オランダ政府はオーストリア政府と連携し、ドイツが実施予定の高速道路全面有料化に反対し欧州裁判所へ提訴する・・・裁判は早くて2019年になりそうだ。」と報じていました。

 目下、専らToll Collect 社が、今年の7月1日にスタートするドイツの有料道路の拡大計画にもとずいて、着々と準備を進めていますが、上記の「高速道路全面有料化」の記事は全く話題にもならず、関心を示す気配も感じられません。

 (Toll Collect社は、ダイムラークライスラー、ドイツテレコム、コフィールートの3社の設立で、継続して活動中です。)

 経過を振り返りますと、2005年から12,800kmのアウトバーン(高速道路)の全線について、12トン以上のトラックの有料化が実行されたのですが、料金を逃れるために、並行する連邦幹線国道(以下「連邦国道」と略称)に迂回する車が増えたため、2010年から連邦国道を4車線に拡幅して「課金ガントリー(門型)」を設置する工事に着手、2012年からアウトバーンと同様の方式で料金徴収を始め、約2,300kmの連邦国道が有料道路に組み込まれてきました。

Motorwaytrunkroad
 今回の連邦国道の有料化では「課金ピラー(柱)」を使って料金を徴収するシステムで、2車線区間を含めて約40,000kmの連邦国道が有料化されます。アウトバーンと連邦国道を合わせて有料道路の延長は、今年の7月には約55,000kmになります。

 (課金ピラーについては、上掲の略図と前回の記事に掲載した写真をご参照下さい。)

 アウトバーンが有料化された際に、政府から、料金収入の内38%が鉄道に、12%が内陸海運に配分される旨の説明がありました。この方式が現在も継続されているものと考えています。

Obuoldnew
 ガントリーとピラーに対する車両装置(車載装置 OBU On-Board-Unit)のシステム運用の変更について説明して置きます。見にくいと思いますが、上の写真の左側が現在の表示で、右側が7月以降の表示です。

 従来から、トラックの軸数、重量(トン数)に加えて料金も表示されていましたが、これからは、右側のように軸数と重量だけの表示に変更されます。

 連邦国道を走ると、国道が補修中のことも多く、事故に遭遇した時にも、無料化区間に迂回する場合が少なくないことを想定して、トラックが車両基地に帰着後に、OBUから料金センターに送信されたデータに基づいて、有料区間の走行距離を計算し、センターからトラックのOBUに通行料金額を返信する方式に変更されます。

Tollterminal  OBUを取り付けたトラックは、既に100万台を 超えているとのことですが、設置していない隣国のトラックなどは、国境近くのガソリンスタンドや、駐車場、休憩所などに設置されている、写真のような料金支払機(toll terminal)約1,000台を利用しています。

 行く先、経路とトラックの軸数、重量を申告して料金を投入すれば通行許可証?が出てきます。
 この写真の機械は、7月から使用する新型で、従来よりもスマートな上に、クレジットカードの使用もできるとのことです。

 加えて携帯電話(スマホ)とパソコン(タブレット)も使用可能になるようです。停車位置から料金センターを呼び出し、前掲の支払機と同様に、行先、経路の予定と、軸数、重量などを申告して走行を開始し、終了後、径路の変更などを送信して、決定された料金を振り込むことになる模様です。

 冒頭の「高速道路全面有料化」に関して、ドイツ政府側からは何の反応もありません。小生の憶測ですが、7.5トン以下のトラック等の有料化も含めて、政府内の検討が進められているのではないか・・・と愚考する次第です


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